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透明でクリアなペンケースが大ブーム。クリアペンケースの代表格ともいえるレイメイ藤井の「Kept(ケプト)」シリーズの歴史に迫る後編です。前編と合わせてぜひご覧ください。
元祖クリアペンケース?!大人気Keptシリーズを大解剖!前編
■Keptシリーズの人気の理由を探る!

Kept(ケプト)といえばロフトでもよく見かける定番商品。2019年に再ブレイクしたことをコトキジの前編でご紹介しました。
前編は人気商品を振り返りましたが、今回後編ではKeptシリーズのこだわりと貴重な発売初期の製品を見ていきます。
■定番品は47種類にボリュームアップ!
現在はペンケース以外にも相当種類が増えていて、レイメイ藤井社内のショールームにもずらりと商品が並んでいました!

ネイビーやレッドだけでなく、グレイッシュグリーンなどトレンドのニュアンスカラーもあるのがわかりますね。カラーバリエーションも豊富です。
さらに、ケース類だけでなく定規やハサミも展開しています。

↑ケース類以外の商品も並ぶ
ケース類のイメージが強いKeptは、ケース以外の商品も手掛けていると「種類を増やしただけなのでは」と思われるかもしれません。
しかし、Keptシリーズは、はさみはフッ素加工を施し、定規は抗菌加工を施すなど、ただ色や数を揃えているわけではなく、「はさみにははさみ担当、定規には定規担当とそれぞれの担当が商品の使い勝手に向き合ってモノづくりをしている」のだそう。その分野のプロがしっかりと性能を見ているのですね。
★ネットストア「Keptシリーズ」の一覧はこちら
■発売初期の貴重なKeptシリーズ

↑発売初期のKeptシリーズ商品
Keptシリーズはブランド初期にクリアではないレトロでかわいい雰囲気の製品を発売していました。
当時は大学生をターゲットにしたブックバンドなどの「カレッジステーショナリー」と呼ばれるプレッピースタイルの文房具も発売されていたんだとか。

↑過去に発売されていたKeptシリーズのケース。(現在は販売されていません)
他にもスポーティーなタイプも。今発売されていてもおかしくない雰囲気です。

↑かつて販売されていたシステム手帳(現在は販売されていません)
ミニ6サイズのシステム手帳も販売していたそう。
写真の製品は30年ほど前の商品とのことですがとても状態がいいのが気になりました。
実は、これが「Keptシリーズの実力」ともいえるものだったのです。
■Keptは高品質クリアケースシリーズ
Keptシリーズは2019年のリブランディング以降、年間約130万個の出荷数を推移する大ヒットシリーズとなりました。
この大ヒットを受けて、多くの企業がクリアケース商品を発売しています。
とても安価な物も出回る中で「『何がそんなに違うの?』と言われるのではないですか」と質問したところ、「品質や生地の厚さ、使い勝手を研究し尽くして発売しています」と胸を張る鎌田さん。

↑Kept担当の鎌田さんにシリーズの解説をしていただいています
Keptシリーズのメインとなる素材・PVCは「ただの透明の素材」とひとくくりにされがちですが、厚さの違いや変色のしにくさといった品質の違いがあります。
さらに縫製でほつれがでないようにしたり、加工のしやすさと素材の品質のバランスを考えたり、シンプルながら多くの工程があるそう。

↑ブランド初期に発売された商品(レイメイ藤井保管品)
「30年前のPVC製品がここまで状態がいいのが品質のよさを物語っていますよね。品質には気を使っているので、長く使っていただくにはKeptシリーズがおすすめですよ」とロングセラー商品の素材からの良さを教えていただきました。
皆さんもぜひ店頭でKeptシリーズを手に取ってくださいね。
(菅 未里)
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記事配信日:2025/5/30