甘い物はいくらでも食べられるように、文具もいくらでも買ってしまう「文具は別腹」な方々。そんな皆さんの別腹を大いに刺激する文具コラム。ステーショナリー ディレクターとして色々な文具を見てきた私、土橋(つちはし)が、その使い心地も含めてご紹介していきます。(毎月第四金曜日配信)
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学生時代は毎日ように使っていた消しゴム。大人の階段を上るにつれてボールペンを使うことが増え消しゴムからすっかり遠ざかってしまっているという方も多いかもしれない。消しやすさという点では、すでに一定のレベルにまで達し、今やプラスアルファの機能を備えたものが次々に登場している。ロフトの店頭でそんな個性派消しゴムを3点見つけてきた。
■ 消しカス掃除が楽しくなる
クツワの「マ磁ケシ」。かねてよりこの消しゴムの噂は聞いていた。ただ実際に使ってみるのは今回がはじめてだった。
全面プラスチックのケースで覆われている。消しゴムにしてはかなり珍しいスタイルだ。ただ透明ケースなので中の様子は手に取るようによくわかる。消しゴムの方のキャップを外して、まずはふつうに消していく。消しカスが紙の上に散らばる。黒なので、とても目立つ。これはメーカーの狙いなのだろう。というのも、この消しゴムでは消しカスの片付け方に特徴がある。
消しゴムと反対側には何やら意味深なパーツが付いている。その底面のキャップを外して先端を消しカスに近づけると、スゥーピタッと次々に消しカスが吸い寄せられていく。これがとても気持ちいい。
原理としては、消しゴム自体にフェライトという鉄粉が入っている。それを消しゴムの反対側にある磁石で吸い付けているのだ。
この後の作業もいかしている。キャップを再びカチッとセットすると、吸いつけられた消しカスがパッと離れてキャップの中に落ちる。消しカスが溜まっていくのが楽しくなるので、勉強や仕事が自ずと捗りそうだ。
■ 次々に角が待っている
サンスター文具の「多角消しゴム ジグザグ」は、見るからに個性的なフォルム。この形を何と表現したらいいか困ってしまう。あえて言うならアコーディオン状のものを広げようとしたものという感じだろうか。商品名の通り角がたくさんある。一般的な四角い消しゴムは角が8個なのに対し、これは何と45個もあるという。
この角を使うことでチョイ消しがしやすくなる。例えば「15:00」と手帳に書いた時間を「16:00」に修正する時に、全てを消さずとも「5」だけを消して修正できる。ピンポイントな使い方がしやすい。
消し続けていくと、当然角は丸くなっていく。さらに使い続けていると角はなくなってしまう。この消しゴムはすぐ下に次の角がスタンバイしている。真新しいキリリとした角で消し続けられる。
■ 握りやすいスティック型
プラス「W AIR-IN」消しゴム。私はこの消しゴムを以前に愛用していたことがある。「エアイン」は<多孔質セラミックスパウダー>と<エアー入りカプセルパウダー>を合わせたことにより軽いタッチで消せるという。確かに消し心地がとてもよい。
私はこの消しゴムの別な点に注目している。それはこのスティック状のフォルム。これがとても握りやすいのだ。まるでペンを握っているような安定したグリップ感がある。ゴシゴシと気持ちよく消していける。
このフォルムのせいかと思うのだが、消しゴムがもげてしまうことが少ないという印象を私は持っている。 消しゴムを使っていると、途中で亀裂が入ってもげてしまうことがある。とてもショッキングなことだ。このスティック状は、力がかかるバランスがよいのだろうか、もげにくい印象がある。(*個人の感想です)
実際こんなに小さくなるまで使っていたことがある。
このように、ふつうに消しやすいのはもちろんのこと、プラスアルファの使いやすさを備えた消しゴムが色々と登場している。たまには消しゴム売場を覗いてみるのも楽しいと思う。
[クツワ マ磁ケシ 各色 税込550円]
[サンスター文具 多角消しゴム ジグザグ 税込220円]
[プラス W AIR-IN消しゴム スティック 各色 税込66円]
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記事配信日:2022/04/22