文房具を見るとなんだかわくわくしませんか。高い機能性や優れたデザインなど文房具の楽しみの幅は広がっています。奥深い文房具の世界で新しい出会いを求めるみなさまに選りすぐりの文房具を紹介。宝箱を開けるようなワクワクをお届けします。(毎月第二金曜日配信)
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使い慣れた文房具はあまり見直す機会が少ないという方が少なくありません。それもそのはず、日本で販売されている文房具はすでに優れた機能を持っているものが多く、目の肥えたユーザーのお眼鏡にかなう良品ばかり。比較的壊れる頻度も低いため、長く使い続けられます。一つの文房具を長く使うことは素敵なことです。
しかし、定番文房具も進化しています。いよいよ年末が迫ってきたのでぜひこの機会に買い替えも検討してみませんか。定番文房具の進化にきっと驚きますよ。
■KIRE-NA(パイロット)
今年10月に発売されたばかりの新作蛍光マーカー「KIRE-NA(キレーナ)」は蛍光マーカーのあらゆる悩みを解消した画期的な商品です。
ペン先の両脇に透明な樹脂のパーツがあるのがわかりますか。読者の皆様の中にも、書いた文字の上にマーカーを引いた時に文字のインクが伸びてしまったという経験をしたことがある方がいるのではないでしょうか。
実はインクが伸びてしまうのは、蛍光ペンを引く際にペン先に力を加えすぎていることが一つの原因なんです。
そこでペン先に力が加わりすぎないようにしてくれるのがペン先の両脇にある樹脂パーツです。
樹脂パーツがマーカーの両脇にあることでマーカーに加わる余分な力を分散してくれるため、ペン先に力が加わり過ぎることがなくインクが伸びてしまう現象が起こりにくくなるというわけです。
さらに定規を使ってマーカーを引く際にはこの樹脂パーツがペン先と定規の間に位置するため、定規にマーカーのインクがついて汚れることがありません。毎回ティッシュで定規を拭いていた方、いますよね。
ただし、樹脂パーツがある分だけこれまでのマーカーよりも線の位置が少しずれるので、その点は慣れが必要かもしれません。
さらに、一般的な蛍光マーカーは引き終わりにインクが残って線の一部が濃くなってしまうことがありますが、ペン先が特殊な素材で引き終わりに余ったインクをスポンジのように吸ってくれるため、引き終わりのインクだまりもありません。気持ちがいいですね。
ペン先はやわらかくしなるので、教科書などの曲面にもきれいに線が引けるのもポイントです。
①文字のインクが流れない
②定規が汚れない
③引き終わりにインクがたまらない
④曲面に対応
いいところづくしの蛍光マーカーです。
[パイロット KIRE-NA 蛍光ペン 税込132円]
[パイロット KIRE-NA 蛍光ペン 5本セット 税込660円]
■ラセーノ(キングジム)
上下についた"やわらからせんリング"が特長の「ラセーノ」はリングノートの進化版です。
リングが上下に分かれていて、ノートの中央部分にはリングがありません。これはリングノートを使う時に手にリングが当たって邪魔ということが起こらないように作られているんです。
手にリングがあたったとしても、実はこのリングは柔らかい素材なので手が痛いということはありません。
さらに、このリングはひっぱると外れるようになっています。
リングノートですがルーズリーフのように中の紙を入れ替えて必要なページだけを綴じておくこともできるんです。便利ですね。
[キングジム ラセーノ リングノート A5 税込583円]
[キングジム ラセーノ リングノート B5 税込605円]
[キングジム ラセーノ 専用ルーズリーフ A5 税込363円]
[キングジム ラセーノ 専用ルーズリーフ B5 税込385円]
■Vaimo11Flarme(MAX)
なかなか買い替える機会がないホッチキスですが、もしホッチキスで紙をとじる際の衝撃や力に悩んでいたら、9月に発売されたVaimo11Flarmeを試してみてください。
事務仕事のヘビーユーザーは会社支給のホッチキスがありながらマイ・ホッチキスとして購入する方もいるという「Vaimo11」シリーズの最新作です。
Vaimo11シリーズは2008年に発売されたシリーズで一般的なホッチキスの「倍も」紙をとじられる商品として人気のホッチキスです。
40枚まで紙をとじることができ、手のひらに収まりやすく操作しやすい形状になっています。
さらにとじ荷重が従来のVaimo11より約10%減、とじ衝撃約25%減、とじ動作音約30%減という進化をしているんです。
ホッチキスを使った際の手に伝わる振動や音が苦手な方にはありがたいですよね。
↑左が一般的なホッチキス(メガネクリンチ)、右がVaimo11Flarme(先曲げフラットクリンチ)
※どちらも5枚とじで比較
また、とじた後の針の裏側も違います。「先曲げフラットクリンチ」というこれまでのVaimo11シリーズとも違う形状で平らになっています。触った際に指に引っ掛かりにくく、幅をとらないので資料が増えた際にも嵩張りません。
針はVaimo11シリーズ専用の11号と一般的なホッチキスの針よりややサイズが大きい針です。
箱に入っている時には11号とわかりますが、箱から取り出した状態の針を見ると一般的なホッチキスの針とサイズがわからなくなるかもしれませんが、安心してください。
本体裏側に11号の針とぴったり合うくぼみがあるので手元にある針のサイズがわからなくなってもこちらに合わせればすぐに判断できますよ。
[マックス Vaimo11 ホッチキス 税込2,220円]
■新年に向けて定番品を見直し
「今手元にある文房具は使えないことはないけど、もうちょっと便利だといいな」ということがありますよね。まだ使えるからと何年も同じものを使っていることも少なくありません。しかし、少しの不便を解消すると暮らしが楽になったりイライラが減ったりすることもあります。
ここは「もうすぐ新年だし、思い切って変えてみようかな」と文房具を一新してみてください。
(菅 未里)
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記事配信日:2024/11/8