甘い物はいくらでも食べられるように、文具もいくらでも買ってしまう「文具は別腹」な方々。そんな皆さんの別腹を大いに刺激する文具コラム。ステーショナリー ディレクターとして色々な文具を見てきた私、土橋(つちはし)が、その使い心地も含めてご紹介していきます。(毎月第四金曜日配信)
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文具は静かに進化している。あくまでも静かに。いつの間にこんなに便利になったのかと店頭で一人立ちすくみ驚くこともしばしば。つい先日もロフトの店頭で私はびっくりしてしまった。そんな3つの文具を紹介してみたい。
■ コクヨ グルー 液体のり
これを見た途端、こういうのが欲しかったと心の底から思った。この液体のりは塗るところが四角になっている。私がふだんのり付けしているものは、封筒や領収書など四角いものばかり。この四角ならはみ出したりせずキレイに塗れて助かる。スティックのりでは四角いタイプがあったが、液体のりもあると糊づけの選択肢が増えて嬉しい。
透明の液体のりの方はしっかり貼れるタイプで、うっすら琥珀のような色がついている方は、シワなく貼れるものになっている。
日本の文具は「貼る」ということ一つにしても色々と選べる。これはとても幸せなことだと私は思う。
[コクヨ グルー 液体のり しっかり 税込220円]
[コクヨ グルー 液体のり シワなくキレイ 税込220円]
■ LIHIT LAB. AQUA DROPs クリップファイル
店頭でこれを見た時、残念ながらすぐにはその良さがピンとこなかった。そういう文具も実は多い。ただ実際に使ってみると、あちこちが使いやすいクリップファイルになっていることがわかった。
書類をクリップで固定する時から、その便利さが感じられる。書類をボードに添えようとすると、ボードの上と左側だけが少しばかり高くなっている。何気なく書類を添えるだけでビシッとボードに綺麗にセットできるようになっているのだ。
クリップはスライド式。書類をピッタリとホールドできるよう内側にシート状のものがある。書類をセットするとわかるが、これがあることでホールド力がぐっと増す。このクリップはあまり出っぱっていないので、カバンへの出し入れもスムーズにできる。なお、紙は20枚程度クリップでとめられる。
そして、手にして書こうとする時、フタの部分が完全に裏に折り返せる。なんのストレスもなくほぼフラットになる。
使っていくと次々に便利さがわかるクリップファイルである。
[リヒトラブ アクアドロップス クリップファイル A4 各色 税込1,045円]
■ マックス サクリフラット
とても小さいホチキス。私が普段使っているマックスの「バイモ11」と比べるとその小ささは際立つ。小さいけれど、ホチキスとしての仕事は完璧にこなしてくれる。全く妥協がない。
綴じ枚数は32枚。これだけ綴じられれば普段の仕事や暮らしでは十分だろう。しかも使ってみると実感するのが、綴じ心地がとても軽いことだ。この小さなボディのどこにそんな機能があるのだろうかと不思議になるくらいの軽さだ。
そして、予備の針がスタンバイしているのも気が利いている。書類を綴じようとした時に針がないということがたまにあるが、これはいちいち引き出しから出さなくても、ボディから取り出せてすぐにセットできる。
さらに綴じるところの横には後どれくらいで針がなくなるかが見える窓まである。ここはホチキスどめ作業をする時にはじっと見つめる部分。そろそろなくなるぞと、心の準備ができていく。
日本の文具メーカーは奥ゆかしい。すごく便利に進化してもあまり声高にそれを言わない。さりげなくすごいところが私にはとても格好良く映る。売り場でじっくりと探してみると、今回のように色々と便利なものはまだまだたくさん見つけることができると思う。
[マックス サクリフラット 各色 税込990円]
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記事配信日:2023/09/22