文房具を見るとなんだかわくわくしませんか。高い機能性や優れたデザインなど文房具の楽しみの幅は広がっています。奥深い文房具の世界で新しい出会いを求めるみなさまに選りすぐりの文房具を紹介。宝箱を開けるようなワクワクをお届けします。(毎月第二金曜日配信)
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今、「静音設計の文房具」が注目されていることをご存知ですか。
文房具から出る音はその他の生活音と比べれば大きくありませんが、身近にあるものだからこそ一度気になりだすと止まらない・・・・・・ということもありますよね。
図書館やカフェなど自宅以外の静かな場所で文房具を使ったり、オンライン会議に参加したり、静かな文房具が役立つシーンは増えています。
この記事では静かな音を伝えることはできませんが、静かだけじゃない高機能な静音設計文房具をご紹介します。
■カルム 3色ボールペン(ぺんてる)
2021年に発売され話題となった「Calme(カルム)」シリーズ。
ノック時の操作音を従来品と比べて66%低減した油性ボールペンです。
操作音が小さい点が売りのボールペンですが、書き味にも注目してください。
インクはぺんてるのボールペン「ビクーニャ」と同じ滑らか油性インキですが、従来のビクーニャのチップを改良し、ボテとよばれるインキの塊ができる現象を少なくしています。
筆者はカルムを使った際にビクーニャと同じインキとは思えず、別のインキを使ったボールペンかと疑ったほどです。ビクーニャからさらに快適な筆記感になっていますよ。
カメラの持ち手のような革調のグリップも見ていきましょう。一般的なボールペンよりもグリップ部分が広く、革調グリップは滑りにくいためどこで握ってもしっかりと吸い付くような安定した握り心地です。
カルムは黒、赤、青のインキが内蔵された3色タイプだけでなく、黒一色の単色バージョンもあるので、用途によって使い分けてもいいですね。
[カルム 3色ボールペン 0.5mm 各税込440円]
[カルム 3色ボールペン 0.7mm 各税込440円]
その他カルムシリーズはこちら
■ミュートン(サンスター文具)
ミュートンは「ミュート(mute)」と「音(on)」を組み合わせたゲルインキボールペン。
ノック時の操作音を同社の従来品と比べて約33%カットした静音設計でふんわりとやさしいノック感が特長です。
黒インキ単色のボールペンで太さは0.5mm。さきほどのカルムと比べると文字が太く見えますが、カルムは油性インキでミュートンはゲルインキを搭載しています。
ゲルインキは油性インキに比べて粘度が低いため、紙にのったインキが広がりやすく文字が太く見えるのです。
細く文字を書きたい方は油性のカルム、するするとゲルの書き心地で文字を書きたい方はミュートンを使うなど、書き心地の好みで選んでもよさそうです。
ボディは三角形になっているため、ペンを持つ際に使う三本の指、親指、人差し指、中指でしっかりと軸を支えることができます。
さらにミュートンには「ノック解除忘れ防止機能」がついています。ボールペンをノックするとクリップがボディに収納されるため、ポケットなどにペンをさせなくなります。ノックを解除するとクリップが使えるようになるため、うっかりペン先を出した状態でポケットにミュートンをさしてしまうということが起こりません。
ボールペンのインキでポケットを汚したことがある方には嬉しい機能ですね。
静音設計の文房具はボールペンだけではありません。
最後にご紹介するのはお馴染みのクリップボードです。
[ミュートン 静音ゲルボールペン 0.5mm 各税込264円]
■クリップボード 薄型・静音クリップ(コクヨ)
アンケートや病院の問診票を記入する際に使用するクリップボード。
一見何の変哲もないクリップボードに見えますが、実はこちらも静音設計なんです。
一般的なクリップボードは紙を固定するためにクリップ部分が強く、紙を綴じる時にバチンと大きな音がします。
しかし、こちらはこのとおり。
クリップを手で支えていなくても開いた状態を保っています。手を滑らせてバチンとクリップが閉じてしまうことはありません。
「閉じ枚数が少ないのでは?」と思うかもしれませんが、最大収納枚数は30枚と十分な機能を備えています。(※収容枚数は PPC用紙 64g/㎡換算)
さらに注目したいのはボード左端の段差です。
この段差はペーパーガイドです。左端にのみ段差を付けることで、クリップボードの右側から紙をさし込んだ際に左側の段差で受け止めて、紙をまっすぐ挟めるようにできています。
紙を複数枚挟みたい時にもこのペーパーガイドがあるおかげで簡単に素早く紙を整えられます。
ボード丈夫にある丸い穴はフックに引っかけるために使用します。
[クリップボード 薄型・静音クリップ 各税込803円]
静音設計の文房具は図書館や病院など静かな場所での使用はもちろんですが、オンライン会議や授業など生活音が気になる様々なシーンで活躍します。
集中力を切らすことなく仕事や勉強をしたい時にもおすすめです。
(菅 未里)
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記事配信日:2023/06/09