甘い物はいくらでも食べられるように、文具もいくらでも買ってしまう「文具は別腹」な方々。そんな皆さんの別腹を大いに刺激する文具コラム。ステーショナリー ディレクターとして色々な文具を見てきた私、土橋(つちはし)が、その使い心地も含めてご紹介していきます。(毎月第二金曜日・第四金曜日配信)
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私は20代半ばくらいまで、本を読むことに全く興味がなかった。それが30歳になろうとした時くらいから俄然読書をするようになった。それまで本は気むずかしいものと思いこんでいた。しかし、読んでみると全くそんなことはなかった。色々なジャンルの中には自分好みのものがあり、それをきっかけにグイグイとひきこまれていった。最初は自分の好きな本ばかりを読んでいたが、最近は興味のない分野の本もできるだけ読むようにしている。ただ、いかんせんそういう類の本は、自分の興味の外ということもあって読んでもいまいちよく分からなかったり、つまらなかったということがよくある。それでも、それもひとつの読書・インプットと捉えている。よくわかないと思ってしまうのは、これまで私の中になかった情報だったのだから理解ができなかったのだろう。理解できなかったということだけをひとまずインプットするようにしている。不思議とその後、別の本を読んだりしていることで、以前分からなかったことがひょっとしたらこういうことかもと分かるようになったりすることがある。そんな経験が楽しくてさらに私を読書へとのめり込ませていく。
さてさて、そんな私の遅咲き読書ライフの中で、ずっと気になっていたのが「しおり」の存在だ。さぁ読み始めようとする時、人によってはしおりをページの始めの方に移動することもあるだろう。しかし、私は読み始めのところにしおりを挟んだまま読書をしていく。それは、自分がどれくらい読み進めたかの目安になるからだ。しかしながら、しおりをはさんだまま読むと文章を隠してしまうことがあり、それがちょっとしたストレスだった。
そこで、7月13日(月)より販売をスタートするロフトと私土橋とのコラボブランド「BLEND(ブレンド)」シリーズでそんな不満を解消する「しおり」を企画してみた。その名も「読みやすくなる しおり」。読書好きの方々にはきっと共感していただけると思う。
■ 文字を隠しにくい
ふつうの「しおり」は長方形の短冊状だが、これは逆L字型をしている。横側をメモパッドみたいに糊付けしている。使う時は、そこからペリペリと剥がしていく。
本というものは、開くと中央の綴じられている部分、そしてページの上にも余白がある。この逆L字型は、その余白にうまい具合に収まるのだ。商品名にあるように、まさに読みやすくなるのだ。とは言え、本によってはその余白の幅はまちまち。全ての本の余白に対応している訳ではない。単行本系では比較的収まりやすいが、小さめの文庫本だと文字にかぶさってしまうことがある。この点は予めご承知おきいただきたい。ただ、読み方によってある程度解消することもできなくもない。読む時の本の広げ具合をやりくりすることで、逆L字型しおりのすき間から文字が読み取れたりする。
■ つまみやすい
読書というものは、すき間時間に少し読んでは本を閉じるという繰り返し。時間が来たらしおりを読みかけのページに速やかに移動しなくてはならない。この逆L字型はしおりをつまみやすい。これも逆L字型のメリットかもしれない。
そこそこ厚みのある紙を使っている。ただあまりにも厚くしないようにしている。というのも、しおりをはさんだままページをめくって読み進めていった時、しおりがあまりに厚いとしおり自体の反発が強すぎてページをしっかりととめておかなくてはならなくなってしまうからだ。今回のものは、しおりの存在は感じられて、それでいてページをめくっても反発はほとんどなく自然に読書に集中することができる、そんな厚みになっている。
「読みやすくなるしおり」は3タイプラインナップされている。単色はホワイトとオレンジ。それぞれ20枚ずつ入っている。2色入りはブルーとグリーンが10枚ずつという仕様。ホワイトは、本の紙面にすっかり同化してしまうので、読書に集中することができる。しおりの存在を目立たせたい方はカラータイプがいいと思う。
一般的な本だけでなく、勉強のテキストに付せんのように色分けして挟んで使うこともできる。また雑誌を読む時にも使うことができる。読書に集中できる「しおり」である。
[ロフトオリジナル BLEND 読みやすくなるしおり 各色 税込418~440円]
ご紹介した商品は、全国のロフト各店舗・ネットストアにて7月13日(月)より入荷次第順次発売予定です。
これまでの「文具は別腹」連載バックナンバーはロフトアプリ外、ネットストアの特設ページにてまとめてご覧いただけます。
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記事配信日:2020/07/10