甘い物はいくらでも食べられるように、文具もいくらでも買ってしまう「文具は別腹」な方々。そんな皆さんの別腹を大いに刺激する文具コラム。ステーショナリー ディレクターとして色々な文具を見てきた私、土橋(つちはし)が、その使い心地も含めてご紹介していきます。(毎月第二金曜日・第四金曜日配信)
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ノートの中でもリングノートのもはや代名詞的存在になりつつある「ロルバーン」。様々なカラーバリエーションがあり、限定版デザインも次々登場して人気を集めている。
そんな「ロルバーン」からページが抜き差しできる新しいタイプ「ロルバーン フレキシブル」が登場した。「ロルバーン」らしくリングスタイルはそのままになっている。
■ リングスタイルなのにページが外せるのは…
サラサラとした質感のPU素材の表紙。少し太めのゴムバンドは、色々なものを綴じ込める可能性を感じさせる。そのゴムバンドは、定位置に固定できるように表紙の上下にわずかな窪みがある。そして、見た目の最大の特徴はリングの数が上下に4つずつと少なめであることだ。なお、今回紹介するのはA5サイズだが、この他少し小さいLサイズもある。
ページが自由に付け外しできるのだが、そのリングは完全に綴じられている。紙の方に工夫が凝らされているのだ。ひとつひとつのリング穴の端っこにスリットがある。これによりリングに付けたり外したりが自由にできるようになっている。
今回の「ロルバーン フレキシブル」の一連の紙は、一般的な「ロルバーン」よりも少し厚めになっている。ページを付け外しをするので、耐久性アップをさせているのだろう。
ページの外し方は、紙の上からでも下からでも剥がすようにしていけばOK。プチプチという音とともに簡単に外れていく。
再びリングに戻すにはリングの上に紙を添えて、あとはリングの間に指を押し込んでいけばいい。実際にやってみた印象としては、外すのは一瞬でできるが、付けるのは少々時間を要する。ちなみに外すのも付けるのも2〜3枚まとめて行うこともできる。
■ ふつうに使っても、その良さは実感できる
ページが編集できる「ロルバーン フレキシブル」だが、私はまずふつうに使っていきたいと思う。つまり、いつものノートのように1ページ目から順番に書き続けていくのだ。PUの表紙は背の部分はしなやかさがあるので、リングノートらしくクルリと折り返して半分にすることもできる。使っていく中でミーティングのメモや、アイデアメモなど様々な事柄がノートに書き込まれていく。しばらく使っていくと、前回のミーティングメモを今回のミーティングメモとつなげてみたいなど、書いていくことで情報を編集してみたくなるシーンがきっと出てくるはずだ。その時に、ページをプチプチと外して移動してみる。
また、こんなシーンもノートを使っていてよくある。商品企画や企画書の構成プランなどを何ページにもわって書くことがある。それらを改めて検討する時、このフレキシブルならではの使い方がある。書いた関連ページをいったん全て外してしまうのだ。そして、机の上にズラリと広げて並べてみる。こうすると自分がアウトプットした情報が一望できる。ノートではめくって見ていかなければならないが、外すことで情報を並列にして一望することができるようになる。
■ 色々使えるToDoリフィル
「ロルバーン フレキシブル」のカバーを購入すると、中に方眼リフィルが40枚、そしてポケットリフィルが1枚標準セットされている。その他にもノートリフィルの中には4分割、罫線、ミーティング、そしてもちろん方眼リフィルも別売りされている。ノートリフィル以外にもポケットやインデックスなども用意されている。編集になれていったら、こうした様々なリフィルを駆使するのもいいと思う。
個人的に注目したのが、ToDoリフィル。これはノートリフィルの半分くらいのスリムサイズ。色もネオンイエロー、ブルー、ホワイトとノートのクリーム色と違うカラーなので目立ちやすい。ここに今抱えているToDoをリストにして書いていく。ノートを書き進んでも、このToDoリフィルは移動させていくこともできる。
よく考えられているなと思った点は、全長がノートリフィルよりも少し長いところだ。リングにセットすると頭がちょこんと飛び出すのだ。ノートを閉じた状態でもToDoリフィルの存在を忘れてしまうことがない。
加えてこんな使い方もできる。ミーティングなどで資料が配られることは多い。それをこのToDoリフィルに貼り付けてしまうのだ。
A5サイズの「ロルバーン フレキシブル」なら折りたためばキレイに綴じ込むことができる。もちろんページの移動も可能だ。この様にノートをファイル化していくこともできてしまう。ちなみにA4書類を貼り付ける際は、ToDoの□のマス目をガイドにするとうまくいく。
ページが編集できるという点に注目しがちだが、私はそれだでけではなく別なメリットもこのノートにはあると思う。それは、ノートのつなぎ目がなくなるということだ。これまでの綴じ込まれたノートだと1冊を使い切り、新しいノートに移行する時、どうしても情報がそこで途切れてしまっていた。そのため古いノートから必要なページを切って貼ったりなどの作業も必要となっていた。
「ロルバーン フレキシブル」なら、そのつなぎ目がなくなる。書いてページが少なくなれば、次々に新しいリフィルを追加していけばいいのだ。古いページをその都度外して保存ファイルに入れたり、スキャンしたりしていけば、ノートのつなぎ目はなくなり、「シームレス」に使い続けていくことができるようになる。
同じロルバーンシリーズの「考える」に着目した「ロルバーン ランドスケープ」には新色のライトピンク・ブルーグレーも登場している。春先に新しいノートでスタートを切るのもいいのではないだろうか。
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記事配信日:2020/06/12