甘い物はいくらでも食べられるように、文具もいくらでも買ってしまう「文具は別腹」な方々。そんな皆さんの別腹を大いに刺激する文具コラム。ステーショナリー ディレクターとして色々な文具を見てきた私、土橋(つちはし)が、その使い心地も含めてご紹介していきます。(毎月第二金曜日・第四金曜日配信)
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最近はスマホでスケジュール管理する人も増えている。
ほとんどの予定は、今やメールやコミュニケーションアプリでやってくる。だからそれを受けとめるスマホでそのまま管理するのは、確かにムダがなくとても理にかなっている。でも、スマホだけでは少し心配とサブ的に紙の手帳を使う人もいる。その気持ち、私はすごくわかる。バッテリーの減りを気にせずいつでもスバヤク予定を確認できる紙の手帳は頼りになる存在だ。
そんなスマホサブ手帳の中で、この手帳ほどその「サブ」という言葉がしっくりとくるものはないだろう。カードサイズという小さな小さな手帳なのである。
■ 小さいのに意外としっかり書ける
サイズはクレジットカードとジャストサイズ。ご丁寧に片側の角を同じように丸くしているので、よりカードらしさがある。厚みはクレジットカードのおよそ2枚分ほど。
しっかりとした厚みの表紙を開くと、1ページ目に定規がある。7cmと短めだが、いざという時に便利かも知れない。
次のページには2020年・2021年のカレンダー、そしてメインの記入スペースであるマンスリーページという構成だ。2020年版のこの手帳だと2019年12月〜2021年3月までとタップリある。
カードサイズという限られたスペースながらマンスリーページは、そこそこゆったりしている。レイアウトがとてもうまく出来ているためだ。たとえば、縦開きにしているのもそのひとつ。1週間は7日間という奇数。それを横開きにしてしまうと、片方のページに4日間、もう一方のページに3日間とどうしても、片側のページにムダな空白ができてしまう。その点縦開きなら紙面の横幅いっぱい使えて余白が生まれない。
実際、このカードサイズダイアリーのマンスリーページを見てみると見開き紙面のいっぱいいっぱいを使っている。ちなみに縦開きならではの工夫として月の表示が右下にある。変則のように思えるが、ページを実際にめくってみるとこの部分にあった方が確認しやすいことがわかる。
限られたスペースを有効活用するレイアウトの巧みさはもうひとつある。月・火・水という曜日表記が上側ではなく綴じ部分の中央にあるのだ。そもそもこの綴じ部分は書きづらい部分である。ここを書くスペースではなく「見るスペース」に使うことで全体の書きやすさをアップさせている。
■ 自動的に手帳が持てる
カードサイズということで携帯しやすさが抜群。というのもカードを入れるスペースは私たちの身の回りに色々とあるからだ。代表的なところでは、財布がある。財布のカードポケットにスッキリ収まる。
ちょっとしたウラ技として、財布のカードポケットに入れる時にカードサイズダイアリーの裏表紙だけをポケットにさしこむと、いちいちダイアリーをださなくてもページがめくれるようになる。
また、名刺入れやスマホケースのカードポケットなどにも忍ばせておける。こうしたいつも持ち歩いているものにセットしておくことで、自動的に手帳を持てるようになるのだ。
紙面サイズとしては、スマホと実はさほど変わらない。それならわざわざサブ手帳を持つ必要はないのでは?と思われるかもしれない。それでも私はサブ手帳を持つ意味は大いにあると思う。
冒頭で紹介したバッテリーの問題もそうだし、それ以外にも大事な予定だけをチェックできるようにもなる。スマホだと、あれもこれもとたくさんの予定が並んで重要なものもそうでないものも並列になってしまう。たとえ小さくてもサブ手帳で管理することで、そうした大切な予定だけをしっかり確認できるようになる。
[レイメイ藤井 2019年12月始まり 月間 カードサイズダイアリー 各種 税込440円]
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記事配信日:2019/11/22