コトキジ KOTOKIJI

【連載】「文具は別腹」その31

技あり修正テープ

twitterfacebook

#文具は別腹 #雑貨モノ知り

甘い物はいくらでも食べられるように、文具もいくらでも買ってしまう「文具は別腹」な方々。そんな皆さんの別腹を大いに刺激する文具コラム。ステーショナリー ディレクターとして色々な文具を見てきた私、土橋(つちはし)が、その使い心地も含めてご紹介していきます。(毎月第二金曜日・第四金曜日配信)

       *****

ボールペンで書いた文字をピンポイントで消す修正テープ。修正液のように乾くまで待つ必要がなく、すぐ上から書き直せる良さがある。ボールペンの修正ツールとしてすっかり身近な存在になっている。私が修正テープを使い始めたのは、たしか1990年代の初め頃でちょうど社会人になりたての時期だった。学生時代はシャープペンをよく使っていたが、会社に入ると誰に言われた訳でもないがボールペンをメインに使うようになった。まだまだ新米だったので、なにかと間違えが多く、よく修正テープのお世話になっていたものだ。ちなみに当時まだ会社の机の上にはパソコンの影も形もなかった。今思うと、良くやっていたなと思うが、文具だけで仕事をしていた時代だ。

それから30年ほどが経ち、修正テープはどんどんと進化している。

■ 驚くほど軽い引き心地

img_item_kotokiji_sub_01

新機構「エアータッチシステム」を搭載したトンボ鉛筆の「モノエアー」。あれ?テープが出ているのだろうかと思ってしまうほどの軽い引き心地。ジェットストリームをはじめて書いた時に、この書き味は違うぞと思ったが、この「モノエアー」もそれくらいの衝撃がある。

img_item_kotokiji_sub_01

「モノエアー」の先端にあるヘッドを紙にピタッと添えると「エアータッチシステム」が作動する。内部のテープを巻いているリールの歯車を抑えているパーツが離れてリールを解放するのだ。上ぶたを開けると、その様子を見ることができる。わかりやすいように黄色のマークをつけてみた。

img_item_kotokiji_sub_01

ヘッドのパーツと連動していて、ヘッドが紙に触れることで内側から歯車を支えているところがわずかに離れる。これによりリールが回転する時の負荷がなくなるので軽く引いていけるようになっている。

img_item_kotokiji_sub_01

修正テープを引き終わってヘッドを紙から離すと、今度は先ほどのパーツが再びリールの歯車を固定する。テープを切る時はテープが固定された方がキレイに切れる。テープを引っぱる時は軽く、切る時は固定という実に合理的な機構である。

img_item_kotokiji_sub_01

修正テープを使っていて残りのテープが少なくなると引き心地がだんだんと重くなることがあるが、「モノエアー」では「エアータッチシステム」によりずっと軽い引き心地が続いていく。

文字を修正するという作業は、ゆっくりと落ち着いてというよりも、どこか忙しくササッと行うことが多い。この軽い引き心地はその作業がストレスなく行える。

*テープ幅はご紹介した6mm幅の他、4.2mmと5mmもある。

img_item_kotokiji_sub_01


■ ロルバーン専用の修正テープ

img_item_kotokiji_sub_01

多くのファンを持つ人気のノート「ロルバーン」。最近は限定デザインの「ロルバーン」を次々に出し注目集め続けている。2001年デビューということなので、20年近いロングセラー。今やリングノートの中心的存在になりつつある。

img_item_kotokiji_sub_01

中の紙はクリーム色。海外のリーガルパッドとも違う独特な色あいだ。目にやさしく、書いた文字も気持ちよく主張してくれる。そのクリーム色の紙に使える修正テープが登場した。以前からユーザーの間では要望があったという。

img_item_kotokiji_sub_01

消しゴムくらいのコンパクトサイズ。この中に6mもの長さの修正テープが入っている。テープ幅4mm。ロルバーンの紙面は5mm方眼なので、そのマス目の間をキレイに修正してくこともできる。

img_item_kotokiji_sub_01
img_item_kotokiji_sub_01

ロルバーンの紙面に引いてみると、わずかに紙の色よりも濃い印象がある。修正したということがほどよくわかるという点でちょうどよいバランスではないかと思う。ロルバーンのノート、ダイアリーにも使うことができる。ロルバーンユーザーにはうれしいアイテムだ。

img_item_kotokiji_sub_01
img_item_kotokiji_sub_01

最近は消せるボールペンはすっかり普及している。一方で各自お気に入りのボールペンを決めている人も多い。消せないボールペンを日々使っている人の場合は、やはり修正テープが必要となる。不要な情報を消し込むことで、ノートや手帳の紙面に本当の必要な情報だけをクッキリと浮かび上がらせることができる。これにより必要な情報だけを頭にインプットすることができるようになる。仕事や勉強をはかどらせる意味で「消し去る」という効果は思っている以上に大きい。こうした技あり修正テープを使うことで情報の整理も大幅に効率アップしていくことだろう。

img_item_kotokiji_sub_01

[トンボ鉛筆 モノエア―詰め替え式 各種/カートリッジ 各種 税込330~198円]
[デルフォニックス ロルバーン修正テープ 各種 税込363円]

ご紹介した商品の一部は、全国のロフト各店舗・ネットストアにて取扱っております。
これまでの「文具は別腹」連載バックナンバーはロフトアプリ外、ネットストアの特設ページにてまとめてご覧いただけます。

記事配信日:2019/11/08

PageTop