甘い物はいくらでも食べられるように、文具もいくらでも買ってしまう「文具は別腹」な方々。そんな皆さんの別腹を大いに刺激する文具コラム。ステーショナリー ディレクターとして色々な文具を見てきた私、土橋（つちはし）が、その使い心地も含めてご紹介していきます。（毎月第二金曜日・第四金曜日配信）

　　　　　　　＊＊＊＊＊

今やデスクの上の中心はパソコンである。

パソコンがドシンとデスクの中心を陣取っていて、それ以外のノートやペンケース、書類などがその回りに遠慮がちに置かれている。つまりパソコンを置いたあとの残ったスペースにそれ以外の仕事道具を置かないといけないというのが今のデスク事情だ。だから、そもそもデスクに置けないものは、当たり前の話だが活躍の場はなくなる訳で、昨今の机の上で使う文具においてサイズというのは結構重要なポイントである。

この手帳はそうした事情がよく考えられている。

■ パソコンの手前というすき間

これまで見たことのない横長サイズの手帳。高さは5cmほどで横の長さはペンより少し長いくらい。開くとその横長具合は倍の超横長スタイルになる。なにゆえこんなに横長をしているかというと、パソコンの手前のすき間に楽々置けるようにするためだ。

デスクトップパソコンのキーボードが独立しているタイプなら、手前だけでなく奥に置くこともできる。とにかくパソコンまわりのちょっとしたすき間に置ける絶妙なサイズ感になっている。

小さいとは言え、ちゃんと予定を書き込める機能性もあわせ持っている。フォーマットとしてはウィークリータイプ（月曜日始まり。2019年9月〜2020年9月）。一日の記入スペースは縦横およそ3.4cm。3〜4件くらいの予定は十分記入できる。見開き具合がすこぶるよいので書き込みもしやすい。

すべてのページのコーナーにはミシン目があり、ここを切り取ることで、しおりのように開きやすくもなる。

この個性的なサイズ、実は横の長さがA5サイズの短い方と同じになっている。つまり、A5サイズのブロックマンスリー手帳の一週間分だけをちょうど切り出したようなサイズ感になっているのだ。だから、見かけはユニークなサイズだが、使ってみると案外しっくりくる。

■ 充実したページ構成

メインの予定ページは、先ほど紹介した週間フォーマットだが、それ以外にも色々な便利なページが収録されている。冒頭には2019年9月〜2020年9月までのカレンダーページ。

巻末には横罫線ノート。横長の横罫線というのはかなり新鮮である。ただ、1ページを3分割して使えるように罫線が途中で途切れている。

そして次になぜか手旗信号のイラストが続く。アルファベットや数字を手旗でどのように表現するかがかわいいイラストと共に掲載されている。

そして、個人情報管理ページ、大切な人の連絡先リスト、避難場所情報の記入欄など万が一の情報も小さいながらも管理できるようになっている。

最後のページには定規まで付いている。横長なので計りやすそうだ。

■ 専用ケースもある

別売りとなるが、専用ケースも用意されている。これは便利だと感じた。というのもこの手帳が特殊な横長ということでペンを収納できるホルダーが手帳自体にはない。この専用ケースを使うことでペンを快適に携帯できるようになる。手帳は中にポンと入れておくだけのシンプルスタイル。ペンはホルダーがあるのでしっかり固定できる。これまでにない手帳を取り出す仕草になる。

最近は小さな財布が流行している。持ち歩くものを出来るだけコンパクトにして荷物を減らしたいというニーズが増えているのだろう。今回の手帳はデスクの上での収まりもよいが、スマホとの相性もよく、手の平にも気持ちよくフィットする。

[ラコニック　19年9月始まり スティックダイアリー 各色　税込1,512円~1,728円]
[スティックダイアリー 専用収納ケース 各色　税込2,484円]
※12月始まりタイプは10月以降に発売予定

ご紹介した商品の一部は、全国のロフト各店舗・ネットストアにて取扱っております。
これまでの「文具は別腹」連載バックナンバーはロフトアプリ外、ネットストアの特設ページにてまとめてご覧いただけます。

記事配信日：2019/09/27