コトキジ KOTOKIJI

【連載】「文具は別腹」その24

頼りになるホチキス

twitterfacebook

#文具は別腹 #雑貨モノ知り

甘い物はいくらでも食べられるように、文具もいくらでも買ってしまう「文具は別腹」な方々。そんな皆さんの別腹を大いに刺激する文具コラム。ステーショナリー ディレクターとして色々な文具を見てきた私、土橋(つちはし)が、その使い心地も含めてご紹介していきます。(毎月第二金曜日・第四金曜日配信)

       *****

もう10年のつきあいになる。

以前は、ホチキスを数年おきくらいに取り替えていた。新製品が出たと聞けばそちらが気になるという具合に。でも、この「バイモ11フラット」にしてからはそうした浮気心がピタッと止まった。日常的なホチキス使用シーンにおいて、これで十分じゃないかと思えるようになった。使っていて全く不便を感じることがない。

img_item_kotokiji_sub_01


■ そもそも針が違う

img_item_kotokiji_sub_01

「バイモ11」という名前にもあるように針には11号が使われている。11号と言われても多くの人にとって全くピンとこないと思う。そもそも自分がこれまでもホチキス人生において何号の針を使っているかを認識されていない方がほとんどだろう。一般的なホチキスは10号の針が使われている。11号は10号より幅が2mm、足の長さは1mm長くなっている。つまり、大きいのだ。針は大きいものを使っているが、「バイモ」本体はそれほど大きくはない。

img_item_kotokiji_sub_01
img_item_kotokiji_sub_01


■ 40枚も綴じられる

img_item_kotokiji_sub_01

日々の仕事におけるホチキス生活は、おそらく大体が3〜5枚程度が綴じる枚数の基本ではないだろうか。でもたまに企画書などで分厚い書類を綴じることもある。これまでの10号針のホチキスだと紙の厚さに針が負けてしまうことがあった。

しかし、この「バイモ11」は通常のコピー用紙で40枚までなら負けずにガチャリと綴じられるのだ。

img_item_kotokiji_sub_01

しかも、それほど力をかけなくてもよい。実際にやってみると、確かに負けない。裏返してみるとギリギリという感じだが、足はチョコンと紙を貫いていて、ちゃんと曲がって綴じられている。これまでなら、大がかりなホチキスが必要になるところだが、「バイモ11」なら対応できてしまう。

img_item_kotokiji_sub_01

もちろん、2枚という薄い枚数でもしっかり綴じられる、2枚〜40枚までという許容範囲の広さがある。枚数に応じていちいち持ち替えなくてもいいという便利さが、私が最も気に入っているところなのである。

img_item_kotokiji_sub_01


■ 特殊な機構

「バイモ11」は単に大きな11号針を使っているということだけではない。本体のつくりにも大いに工夫が凝らされている。簡単に説明するとこういうことになる。

まず、ふだんあまり耳にしたことがない「針押し板」というものがある。ガチャリとホチキスを綴じた時に針一本分を上から押し出すパーツである。この両角に注目してほしい。ちょうど歯のように少し出っ張っている。この歯により針の変形を防ぎ一本の針をしっかりと押し出していくのだ。そしてもうひとつ「ステープルホルダ&ステープルガイド」というパーツもある。これはガチャリと押し込んでいく時に針を内側から支えて、針の変形と逃げを防ぐ役割を果たしている。

img_item_kotokiji_sub_01

つまり、ガチャリと押し込む時、一本の針を上から(角に力を込めて)そして下から支えながら針を押し出していく。これにより40枚でも針が負けないのだ。


■ うれしい窓

img_item_kotokiji_sub_01

ガチャリとする先端の横に窓があり、そこから針の残りが見える。よく、さぁホチキスどめしようとした時に針が空で空振りしてしまうことがある。この窓があればそろそろ針の補充時期だと予めわかるようになる。

img_item_kotokiji_sub_01
img_item_kotokiji_sub_01

まだ、私が新入社員だった頃、仕事が忙しくててんてこ舞いで机の上には書類の山ということがあった。バラバラになった書類をカテゴリーごとに分けてホチキスどめをしていった。するとみるみるうちに書類が整理されていったという経験が私にはある。ホチキスどめはファイリングの基本的ツールであると実感した瞬間だった。

クリアファイルなどに入れるよりもホチキスどめした書類の方がパラパラと閲覧もしやすいし、なにより簡単だ。これはそのホチキスどめ作業において、2〜40枚と対応枚数が幅広く、針が空で空振りしてしまうというストレスを感じることない。頼りになるツールである。

img_item_kotokiji_sub_01

[マックス バイモ11フラット ホワイト 税込1,620円]
[マックス 針11号 ホッチキス針 税込119円]

ご紹介した商品は、全国のロフト各店舗・ネットストアにて取り扱っております。
これまでの「文具は別腹」連載バックナンバーはロフトアプリ外、ネットストアの特設ページにてまとめてご覧いただけます。

記事配信日:2019/07/26

PageTop