甘い物はいくらでも食べられるように、文具もいくらでも買ってしまう「文具は別腹」な方々。そんな皆さんの別腹を大いに刺激する文具コラム。ステーショナリー ディレクターとして色々な文具を見てきた私、土橋（つちはし）が、その使い心地も含めてご紹介していきます。（毎月第二金曜日・第四金曜日配信）

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今や文具売場ですっかり人気アイテムとなっているマスキングテープ。

「マスク」とは「隠す」という意味だ。もともとは自動車などの塗装の際に境目をキレイに塗り、塗った後もキレイに剥がせるという使い方をされるアイテムだった。その歴史を調べてみると、1925年にスリーエム社が作り出したものだという。塗装の際に塗ってはいけないところを「隠す」ためのマスキングテープが、今は手帳の紙面などを「飾る」「目立たせる」という逆の用途に使われているのは考えてみると興味深い。

私は、このスリーエムのマスキングテープを日々の暮らしの中で愛用している。

■ ノートのページインデックスに

ノートに日々書き進めていく中で、クライアントとの重要な会議メモやアイデアを書きとめたページなど、あとでもう一度参照したいところがあるものだ。一般的にはそうしたページに印をつける時、付せんを貼ることが多い。私はマスキングテープを使う。マスキングテープを5cmほど手で無造作にビリッと切る。それを後で参照したいページの下角に貼っていくのだ。ちょうどページのコーナーが完全に隠れるように斜めに貼って、余った両端はクルリとページの裏面に貼りつけてしまう。これだけのことで、あのページどこだっけ？？という時にもすぐ見つけられる。ノートの下角のところをパラパラとめくっていけば、マスキングテープを貼ったところがすぐに見つけられる。ふせんを貼るとどうしてもノートから飛び出してしまうが、このマスキングテープ方式がいいのは、ノートから飛び出さずに済む。それでいて探しやすさもちゃんとある。不要になればキレイに剥がすこともできる。

■ 仮貼りに

いくつかの企画案を一度に比較したい時、それらの紙を壁に貼りだして見ることがある。この時にもマスキングテープは使える。弱粘着でキレイに剥がせるので壁にも貼りやすい。壁から少し離れて腕を組みつつフムフムとそれらを眺めて検討する。こうして全体を一望して検討していくのは机の上での作業とはちょっと違う。

■ 目印として

マスキングテープのほどよく目立つイエローカラーを活かして、自分のものであるという目印としても使える。私は自宅の洗面所で自分の歯ブラシの柄の部分にグルリとマスキングテープを貼って、自分のものという目印にしている。歯ブラシは基本何種類かの色があるが、買い足すときに家族が使っている色とダブってしまうことがある。マスキングテープを貼るとそんな時にもちゃんと区別できる。

それから我が家は全員iPhoneを使っているため、充電ケーブルもみんな同じものになってしまう。たまに私のケーブルを家族が間違って持っていてしまうことがある。それを防ぐためにマスキングテープで目印を付けている。

さらには、会社勤めをしていた時は自分のペットボトルを共有の冷蔵庫に入れる際にマスキングテープでマークを付けるということもしていた。簡単に貼れてほどよく目立つのでちょうどよい。

スリーエムのマスキングテープは様々なプロの現場でも使われているだけあり、弱すぎず強すぎないほどよい粘着加減で扱いやすい。とても便利なので自宅の書斎、事務所、そして台所の引き出しにも常備している。ちなみに台所のものは封を開けたお菓子の袋を閉じておくときに重宝する。この他にも色々な場面で活躍してくれることだろう。

[スリーエム　マスキングテープ 18mm幅　税込173円]
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記事配信日：2019/06/21