コトキジ KOTOKIJI

【連載】「文具は別腹」その18

書き味が替えられる

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#文具は別腹 #雑貨モノ知り

甘い物はいくらでも食べられるように、文具もいくらでも買ってしまう「文具は別腹」な方々。そんな皆さんの別腹を大いに刺激する文具コラム。ステーショナリー ディレクターとして色々な文具を見てきた私、土橋(つちはし)が、その使い心地も含めてご紹介していきます。(毎月第二金曜日・第四金曜日配信)

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私は、自分の書いた文字を決して上手いとは思わない。

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ハッキリ言ってしまえば、きたないと言えるだろう。でも、私は自分の文字が好きだ。以前は自分の文字にコンプレックスを持っていた。もっと上手くキレイに書けないものかと感じつつ人生を歩んできた。でも、あるときフト気付いた。このきたない文字は、他の誰にも書くことのできないものではないかと。ホテルなどの会計をサインですることがあるが、それはその文字がその人であると認証する役割もあるからだ。私のきたない文字は紛れもなく自分自身なのだ。そう考えると、自分の文字もだんだんこれはこれでいいじゃないか、と思えるようになった。お手本のようなキレイな字ではないが、私らしさという個性はしっかりとある。次第に自分の文字が好きになった。

好きになると、私の筆記人生は曇り空から晴れ渡る青空のようにガラリと違う風景になった。一番の変化は、書くということに前向きになったことだ。

このペン「プラマン」は筆跡に抑揚が付けられるという特長がある。自分の文字が好きになれるかもしれない。

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■ ユニークなペン先構造

キャップを引っ張ってパチンと外すと、他のペンとは違うペン先が目に入ってくる。上から見ると矢印のような形をしている。クルリと90度回転させ、今度はペン先を横から眺めてみると、平らな板状をしているのだ。

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その白い板状のペン先は黒いパーツ2つで上下からちょうどサンドイッチのように挟み込まれている。この矢印&板状ということだけでも十分ユニークだが、さらに先がある。

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目をこらして見ると、その黒いパーツの長さが上下で違っているではないか。なにゆえ、こうしているのか。実はこれをうまく使いこなすことで書き味のタッチが変えられるようになるのだ。

■ 筆跡に抑揚を付けられる

まず、黒いパーツの長い方を上に向けて書いてみる。すると少し硬めの書き味になる。今度はクルリと回転させ短い方を上にしてみると、一転して柔らかくしなるのだ。

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これを使いこなしていくと、細い太いといった抑揚のある筆跡が書けるようになるのだ。ちょっと筆っぽいトメ・ハネ・ハライも決めやすくなる。

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ちなみに同じペン先構造を持つ「トラディオ・プラマン」というタイプもある。こちらはペン先の板状のところまで含めて黒いので(黒インクの場合)、先ほどのしなり調整が見づらい。また、「トラディオ・プラマン」に比べると今回のプラマンの方がインクの出具合が少々渋めの印象がある。これは好みで選ぶといいと思うが、私は渋めのプラマンの方が好みである。

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申込書にサインをする時、宛名書きをする、一筆箋に書くなどちょっとよそ行きの文字を書く時にこのプラマンは重宝すると思う。

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[ぺんてる プラマン 税込216円]
[ぺんてる トラディオ・プラマン 税込540円]

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記事配信日:2019/04/26

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