コトキジ KOTOKIJI

【連載】「文具は別腹」その101

小さく始められる小さな日記

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#文具は別腹 #雑貨モノ知り

甘い物はいくらでも食べられるように、文具もいくらでも買ってしまう「文具は別腹」な方々。そんな皆さんの別腹を大いに刺激する文具コラム。ステーショナリー ディレクターとして色々な文具を見てきた私、土橋(つちはし)が、その使い心地も含めてご紹介していきます。(毎月第四金曜日配信)

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最近、日記がじわじわ人気を集めているという。日記売場に行ってみると、色とりどりな日記がいくもの楽しそうに並んでいる。日記を書き始めているユーザー層が幅広くなっているのを感じる。日々の記録ということで言えば、SNSですでに私たちはやっている。わざわざ手書きする意味はあるのか。ここ2年ほど日記を書いている私の考えはこうだ。日記は誰にも見せない。誰の目も、いいね!がつくかなど全く気にすることがない。自分の内側をそのまま出せ、自分のいいね!だけを軸にできる心地よさがある。そして、意外な自分に出会える楽しさもあったりする。

今回は気軽に始められる小さな日記を3つ紹介してみたい。

■ とにかく小さな日記

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いろは出版の「BREATH DIARY」。小ささから言ったら今回の中でも最小。この小ささで一年分を書ける366ページがある。小さい割にかなり分厚いので、その姿がなんとも言えずいい。

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小さいだけでなく、コンセプトがまた面白い。「BREATH」とは呼吸の意味。心の呼吸を書きとめていくという。と言っても何を書けばいいのだろう。最後のページにそのヒントがある。

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・自分をほめたいこと
・モヤモヤしているワケ
・自分を変えたいところ
・気づけてよかったこと などなど

改めて問われると、自分の中に何かが浮かんでくる。それを呼吸するように短く書いていく。ページには「SU」、「HA」とある。まさに呼吸する感覚で書いていけそうだ。

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日記を書いていて、特に書きはじめによく感じることがある。こんなこと書いて意味あるの?という素朴な疑問が浮かんでくる。私も当初よくそう思いつつ首を傾げながら書いていた。でもそれはそれでいいと今は思えるようになった。というのも数ヶ月後に読み返してみると、そうした些細なことがむしろ面白いのだ。書かなければすぐに忘れてしまう日常の出来事や気持ちを書いておく意味は日記においては大いにある。傾げていた首も今はふむふむと頷いている。

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[いろは出版 BREATH DIARY 無地 各色 税込1,210円]
[いろは出版 BREATH DIARY 各色 税込1,210円]

■ 1ヶ月前の自分に会える

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日記を書き続けていると楽しいのが、去年の今日の自分は何をやっていたかなと振り返られること。3年日記、5年日記は1年間書き続けることで、去年の自分に出会える。去年はこんなことがあったのかと遠い目になる。ただ一年はちょっとスパンが長い。このミドリ「毎月、同じ日の自分に出会える日記」は、1ヶ月サイクルで自分に会える。

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ページフォーマットは1日のページ、2日のページとなっている。そこには1月〜12月分の記入スペースがある。そこに書いていく。その日の気持ち、食べたものなど何でもいいと思う。1ヶ月書き続ければ、1日のページに戻って先月の自分に再会できる。2日前の朝食に何を食べたかも忘れてしまう私としては1ヶ月前の自分は全くの別人同然。きっと新鮮に違いない。

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[ミドリ 12ヵ月連用日記 各色 税込1.100円]

■ 小さな本のような日記

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ダイゴーのイージージャーナルB7サイズ。ハードカバーで368ページとたっぷりとした厚みでまるで小さな本のようだ。サイズ的には文庫本よりひとまわり小さい。

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この日記はこう書いてみようというルール的なものがなく、とにかく自由に書いていけるのが特徴。一見すると1日1ページのようだが、必ずしも毎日1ページを書かなければいけない訳ではない。一行だけでもいいし、半分のページ、気分が乗ったら2ページ、3ページと書き連ねるのもいい。その自由さの秘密は紙面の左側にある余白。そこに日付を書く。日記はついページの最後まで書かなければと思いがちだが、そうした縛りがない。書けるときだけ、書きたい日だけ書けばいいという緩やかさがある。

一冊丸ごと書き終わったら、自分の本が出来上がったような充実感も味わえそうだ。

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日記を始めたいけれども、続けられるか心配と考えている方は、こうしたはじめの1日が書きやすい小さな日記からスタートしてもいいのではないだろうか。

日記は書く楽しさと少し前の自分に会える楽しさもある。
[ダイゴー イージージャーナル 各色 税込1,210円]


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記事配信日:2023/12/22

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